英語のプレゼンで日々試行錯誤している我流 探(がりゅう さぐる)です。
英語プレゼン資料 テンプレート集 #014 :「業務報告」
みなさんは、職場の上司や関係者に対して月報、週報、日報といった業務報告を提出したことはありますか?
業務報告は、その名のとおり、自分がやってきた仕事についてまとめて (定期的に) 報告する資料ですが、報告に含める内容や書式には様々なものがあると思います。
日本でも海外でも、個人の業務報告は (Microsoft Wordの書類で) A4用紙1枚くらいにまとめて提出するのがよい、北米ですとLetterサイズ1枚程度にまとめて提出するのが一般的、と言われています。
Power Pointのようなプレゼン資料の形式で業務報告を作成することはあまりないと思いますが、以下のような場合、プレゼン形式の業務報告を作成すると思います。
- 文書の提出に加え、関係者への口頭での説明&レビューの場も設定されている場合
- 上司が、部下たちの業務報告を集め、それをもとに自分(の部署)の業務報告を作成して、上層部に提出したり説明したりする場合
- 業務報告の書式を、各自好きなものに決められる場合
自分は、毎月Word形式の英語の業務報告 (月報) を提出していた時期があったのですが、最初の半年〜1年くらいは、たかだか5〜6行の業務報告を書くのに半日から1日くらいかかっていました。
もともと英語の文章を書くのが苦手だったことに加え、海外の組織で求められる業務報告の基本的な書き方も、報告に用いる英語の慣用表現もよく分からず、(最近のようにネットを検索すればレポートの書き方や例文が山ほど見つかる、という状況でもなかったため)、辞書やビジネス英語の参考書などを見ながら自力でまとめていくしかありませんでした。
その後、英語の業務報告に何を書けばよいのか、だんだんと分かってきまして、更にPower Pointのプレゼン形式の月報も受け付けてもらえるようになり、丸一日かけて業務報告を作成するようなことは無くなりました。
英語の業務報告を提出するということは、欧米流のビジネス・スタイルを取るマネージャーやマネジメントに対して自分のビジネス状況を報告する、ということになるので、そうした人たちが期待している実績の説明の仕方や報告の書式を念頭に置いて資料を作成すると、より「効果的な」報告ができると思います。
ということで、今回の記事では、英語での業務報告を、プレゼン資料の書式で作成する場合のテンプレートの例についてまとめてみたいと思います。
業務報告の目的:
月報、週報などの業務報告の目的は、主に以下の内容を上司に報告することだと思います。
- 実施・完了した業務 (Completed tasks)
- (継続して) 実施中の業務 (In progress tasks)
- 成果 (と貢献) (Outcomes (and contributions))
- 課題 (Challenges)
- 予定 (In the next month (week))
課題 (challenges) に関しては、今抱えている課題を自分の力だけで解決するのが難しいときは、上司や会社にサポートして欲しい、といった要望も合わせて伝えることが重要であり、業務報告はそのような目的のツールでもあります。
海外では、日本以上に、自分のやったこと、自分の成果や貢献を、上司や組織に対して強くアピールすることがとても重要ですので、遠慮せずに、後で何か突っ込まれようが気にせず、躊躇せず、意識して大盛りにして報告するのが良いと思ってます。
プレゼン資料 (スライド) の構成は、以下のようにしました。
各スライドは、箇条書きにすると読みやすくなります。
自分の業務について報告するので、ほとんどの項目の主語は「I (私)」になるため、主語を省略して動詞から書く、または名詞や動名詞で始まる項目を列挙します。
- 「実施・完了した業務」のスライド --> 過去形の動詞から始める
- 「継続中の業務」のスライド --> 進行形の動詞から始める
- 「成果と貢献」のスライド --> 名詞や動名詞から書き始める、または過去時制の文章にする
- 「課題」のスライド --> 「〜をする必要がある」(Need〜)といった文章を書く
- 「来月 (来週) の予定」のスライド --> To 不定詞などから始める
その動詞ですが、自分の場合、業務の状況を説明する際、以下の動詞をよく使います。
- Create 〜 (〜を作成する)
- Prepare 〜 (〜を準備する)
- Improve 〜 (改善する)
- Fix 〜 (問題を解決する、直す)
- Reduce 〜 ((コストなどを)減らす)
- Investigate 〜 (〜について調査する)
- Check 〜 (〜について調査する、確認する)
- Confirm 〜 (〜について確認する)
- Develop 〜 (〜を開発する)
- Introduce 〜 (〜を導入する)
- Proceed with 名詞、Proceed to 動詞 (〜を推進する)
- Conduct 〜 (〜を実行する)
- Implement 〜 (プロセスなどを導入する)
- Establish 〜 (体制などを確立する)
このような動詞を使って、時制や活用形を調整しながら、以下の例のようなスライドを作ります。
「実施・完了した業務」のスライド:
Completed
I finished the following tasks last month:
・Created a user manual for new staff to understand the basic operation of XXXXX system
・Conducted an operational training for the new staff
:
(各項目を動詞の過去形から書き始める)
「実施中の業務」のスライド:
In progress
「成果と貢献」のスライド
Outcomes and Contributions
「課題」のスライド
Challenges
The challenges I am facing in work are as follows:
・Need more knowledge regarding the new products and technologies related to the new product categories
--> To learn the products by self-training materials
・The call centre does not have enough human resource to handle customer calls of the new product categories
--> Would like the management to consider FY23 budget to hire at least two new head counts for the call centre
[日本語]
課題:
現在業務上直面している課題は以下のとおり:
・新製品と新製品カテゴリーに関わる技術の知識が更に必要
--> 自主トレーニング資料を使って学習する
・私たちのコールセンターは、カスタマーからの新製品カテゴリに関するコールに対応するための十分な人的リソースがない
--> マネジメント (の方たち) には、最低2名のコールセンター要員採用のための2023年度の予算の検討をお願いしたい
「来月 (来週) の予定」のスライド
In the next month (week)
I plan to conduct the folloiwing tasks next month:
・To create a quarterly KPI report of call centre operations
・To make a detailed plan of support training for the new product categories
:
(To不定詞から書き始める、または現在時制の文章を書く)
このような構成・テンプレートをもとにした業務報告を作成していました。
内容やボリュームによっては、個別のスライドにしていた内容を1枚のスライドに集約したり、Aという業務領域とBという業務領域のそれぞれに対して「実施したこと」「継続中のこと」「成果」、...をそれぞれまとめるような構成にすることもありました。
心がけたことは、箇条書きにして読みやすくすることと、上司から突っ込まれても構わないという覚悟のもとに積極的に自分のしたことを目一杯アピールすることです。
日本で業務報告を提出するときも、自分の行ったことを積極的にアピールしていきたいと思う今日この頃です...。
今日のポイント:
英語の業務報告を作成するとき、「実施したこと」「継続中のこと」「成果」、「課題」、「来月やること」についてそれぞれ箇条書きの形式でまとめて、提出していました。
欧米流のビジネス・スタイルを取るマネージャーやマネジメントに対して自分のビジネス状況を報告するなら、自分の成果と貢献を思い切り強くアピールする業務報告にするのがよいと思います。
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